「ところで、日本の感染者発見率はどうなっているのでしょうか」と町会長。

「3月31日が35.1で、4月18日が63.5です。」

「シンガポールと同じように、感染者発見率の値が大きくなっているのですね」と町会長。

「日本は、米国やヨーロッパと違い、感染者を発見するための医療設備や医者の数が限界に達していないということです。」

「日本政府の新型コロナに対する戦略が正しかったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。安倍晋三首相は6日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、PCR検査の実施数を現在の2倍の2万件に増やすと表明しています。」

「なるほど。それで、感染者発見率が63.48に跳ね上がったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。死者数もシンガポールやオーストラアより少ないので、高齢者が多い国としては、最善の対策を取っているということになります。」

「クルーズ船が日本に寄港したのは、本当にラッキーでしたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「渡辺さんの説明で、日本や米国、ヨーロッパ諸国、シンガポールの感染者発見率の変化が何を意味するか分かりました。しかし、オーストラアは3月31日に238.3だったのが、97.4に下がったのに、グラフが終息するかのように見えるという疑問は残りますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。シンガポールは感染者発見率が459.1という徹底的な追跡調査をしているのに、感染者が増加しています。97.4のオーストラリアで新型コロナウイルスの感染が終息するかのように見えるのは不思議です。」

「しかし、オーストラリア政府が、中国や韓国のように、感染データーを操作することはないのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。オーストラリア政府の“Isolation guidance”を読むと、不顕性感染者からの感染が考慮されていません。」

「オーストラリアでは、不顕性感染者が増えているということですか」と町会長。

「そうとしか考えられません。オーストラリアでは、追跡チームというのがあって、感染が確認された人が濃厚接触をした可能性がある人たちに電話をして、14日間、自主的に隔離をするように告げ、隔離期間中に毎日電話をして、体調に変化がないかを尋ねるということはやっているようです。その結果、97.41という日本より高い感染者発見率になってはいるのですが、不顕性感染者が増えているのには気がつかないのだと思います。」

「なぜ、不顕性感染者が増えているのに気がつかないのでしょうか」と町会長。

「日本の追跡調査は、疫学的調査なので、PCR検査をして不顕性感染者についても調べているはずです。しかし、オーストラリアのように電話をかけただけでは、不顕性感染者を発見することはできません。」

「なるほど。それで、感染者発見率が低下しているということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、オーストラリアの死者数のグラフを見ると、医療が崩壊しているという状況ではないのに、死者数の増加率が低下しているように見えます。日本の死者数の増加率が上がっているのとは対照的です。」

「オーストラリアの感染者数には、不顕性感染者が抜け落ちている可能性が高いけれど、死者数は信用できるということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それでは、死者数の増加率が低下しているのは、なぜなのでしょうか」と町会長。

2020/5/1

<ムクドリ4>
ムクドリがまん丸の目をして猫に見える害獣撃退器を注意深く観察していた日の日中に、キンモクセイの北側の苔庭が無茶苦茶に荒らされてしまった。ムクドリは、苔で造形することが好きなのだと推定しているが、1羽でやって楽しいことは、仲間と一緒にやるともっと楽しいようだ。この日は数羽でやってきて荒らしまくったようだ。このままでは、去年と同じように、ムクドリが家の周りの電線にとまって様子をうかがい、僕が家に入ったすきを狙って、苔遊びをすることになってしまう。

1羽頭のいいやつがいると、情報が仲間に伝わってしまうようだ。鳴き声でコミュニケーションをするのか、脳波でコミュニケーションをするのか、人間が発見していない方法でコミュニケーションをするのか分からない。しかし、1羽の天才的なムクドリが、まん丸の目をした猫に見える害獣撃退器は無害だということを見極めたら、他のムクドリも同一の知識を持つようになってしまうのではないかと恐れている。このままでは、去年と同じことになってしまう。もしかしたら、ムクドリの知識の拡大に伴って、去年よりひどいことになるかも知れない。去年はまん丸の目をした猫に見える害獣撃退器を注意深く観察するようなムクドリは1羽もいなかったのだ。<続く>

2023/4/14